ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ 

ROSENCRANTZ AND GUILDENSTERN ARE DEAD

定められた運命のラビリンス━ 偽りと真実のアラベスク

1991年6月29日-1991年7月26日

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作品概要

鬼才トム・ストッパードと名優リチャード・ドレイファスが贈る映像の迷宮。

運命は幽玄の彼方へ・・・そして真実は闇の中に・・・。
ローゼンクランツとギルデンスターンという二人の男は、シェイクスピアの「ハムレット」の中に登場する、ほんの脇役に過ぎないキャラクターだった。しかし、『太陽の帝国』『ロシア・ハウス』などの脚本を手がけたトム・ストッパードは、彼らの存在をクローズ・アップさせ、そこからまた新しい奇想天外な物語を作りあげてしまった。
そして、この今まで陽が当たらなかった人物が、突然、表舞台に立たされて、その理由も分からずに、王族たちの争いに巻き込まれ、運命に翻弄される悲喜劇を、サスペンスとブラック・ユーモアたっぷりに、そして皮肉的に描いた異色の問題作である。

ピンクフロイドの「シーマスのブルース」にのせて、二人の男の運命が躍らされる。

物語はローゼンクランツとギルデンスターンのもとに国王からの使者がやってきて、エルシノア城にくるように命ぜられるところから始まる。そもそも、このローゼンクランツとギルデンスターンという男は、ハムレットとはかつての学友の仲だった。とは言っても彼らは特別に親しかった訳でもなかった。しかし、最近になって、先の国王だった父が何者かに暗殺されて以来、急にハムレットの様子がおかしくなってしまった。そこで二人は彼の行動を見張り、その原因を突き止めるようにと国王から依頼されたのだった。
その頃の城では暗殺や裏切り、陰謀、不貞などが渦巻き、そんな中に、突如として飛び込んでしまったローゼンクランツとギルデンスターンは何の解決作や糸口も見つからず、ただ振り回されるばかりだった。そしてハムレットの乱心に業を煮やした国王は、「ハムレットを処刑せよ」と記したイギリス王宛の親書をローゼンクランツとギルデンスターンに持たせ、ハムレットと一緒にイギリスに旅立たせるのだが・・・。

鬼才トム・ストッパードが描くマジカル・ミステリー・ワールド!
主演のローゼンクランツには『シド・アンド・ナンシー』『プリック・アップ』のゲイリー・オールドマン、ギルデンスターンには『コックと泥棒、その妻と愛人』のティム・ロスが扮し、合わせ鏡のような正反対の性格を、息の合ったコンビ振りで見事に演じている。また物語の中で重要な役を占める旅芸人の座長役には、名優リチャード・ドレイファスがエキセントリックに熱演している。
監督は“言葉の錬金術師”と異名をとる鬼才トム・ストッパード。「ハムレット」を大胆にも180度裏返し、新解釈を施した意欲作で、初監督ながらも見る者を現実とl幻想の狭間に誘い込むような見事な演出振りである。また、ピンクフロイドの名曲「シーマスのブルース」が効果的に使われている。

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スタッフ・キャスト

監督+脚本:トム・ストッパード
製作:マイケル・ブランドマン/エマニュエル・アゼンバーグ
製作総指揮:ルイーズ・ステェファンズ/トーマス・J・リッツォ
撮影監督:ピーター・ビジゥ
音楽:スタンリー・マイヤーズ

キャスト:ゲイリー・オールドマン/ティム・ロス/リチャード・ドレイファス/ジョアナ・ロス/イアン・グレン

1990年/イギリス/カラー/117分/ヴィスタ
原語:英語
字幕:川本耀子

提供:チャンネル・コミュニケイションズ
配給:CFD映画

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