天使の涙
Fallen Angels
もう、天使の恋はとまらない。
1996年6月29日-1996年11月29日
The Hippest Movie in the World!
“ウォン・カーウァイの時代が来る!!”ヴィレッジ・ヴォイスのこの予言とおり、『恋する惑星』の大ヒットで世界中の若者たちを熱狂の渦に巻き込み、その新作が世界で最も待ち望まれる監督となったウォン・カーウァイ。最新作『天使の涙』は前作をはるかに凌ぐボルテージで各国を席巻した。ポップ・チューンが耳をつんざき、ネオンきらめく香港の街。そのあふれる音と光の中を、目眩を伴って疾走する5人の天使たちの恋。まさに新世界の幕開けを告げる、ハートブレイク・エンタテインメント・ムービーの誕生だ。
恋したら、もう とまらない。
5人の天使たちの切なく、愛しく、可笑しく、涙ぐましい恋が疾走する。
★クールな殺し屋と、そのパートナーである美貌のエージェント。仕事に私情を持ち込まないのが、二人の流儀。しかしその約束が揺らぎはじめているのを二人は知っている。殺し屋の残した痕跡を求めて、夜の街に出るエージェント。そして殺し屋と街で出会い一夜を共にする金髪チャイナドレスの女。
★夜な夜な他人の店にもぐり込んで妖しげな営業を始める青年モウ。彼は失恋したての女の子に出会い、恋をする。幸福感でいっぱいになるモウ。でもこの失恋娘は失った恋人のことで頭がいっぱい。嘆き悲しむ彼女に、彼はある提案をする─。
MUSIC
『天使の涙』では、スリリングな映像とあいまって、ダイナミックな音楽が右脳を刺激する。殺し屋のテーマにマッシブ・アタックのアレンジ、ジュークボックスから流れるローリー・アンダーソンの“Speak my Language”、、バーに鳴り響く香港POPSそしてラスト・シーンを幸せな気分で包んでくれるフライング・ピケッツの“Only you”。50年代から90年代の幅広いジャンルの音楽が波のように押し寄せ、犯罪の匂いと恋の予感にドキドキしっぱなし!
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殺し屋:レオン・ライ
「俺はモノグサな人間だ。だから仕事の指示を与えてくれるパートナーが必要なんだ」
★この愛すべき天使のひとり、クールで優しい殺し屋を演じるのがアジアンPOPS界のスーパースター、レオン・ライ。彼がスクリーンを横切るだけで、映画館に悲鳴ともため息ともつかぬどよめきが充満する。タランティーノをして「最高にクールな俳優」と言わしめたレオン・ライだが、日本ではこの映画が初の主演作品。
エージェント:ミシェル・リー
「ゴミを観れば、その人が何をしていたかがわかる。私は彼の痕跡を求めて街にでた。
★別れの予感にふるえながら殺し屋に仕事の依頼をすエージェント、ミシェル・リー。ポルトガル系と中国系のミックスされたエキゾチックな風貌に宿るほの暗いセクシーさが心を揺さぶる。
モウ:カネシロ・タケシ
「女はみんな、水でできている。僕は初めて恋をした。
★『恋する惑星』で日本でも人気爆発の金城武。今回は失恋したばかりの女の子に口のきかない青年モウを好演。そのボディ・ランゲージの豊かさには目を見張るものがあり、『天使の涙』が彼のキャリアの中で最も重要な作品となることは間違いない。
失恋娘:チャーリー・ヤン
「ちょっとだけ、肩を貸して。涙が乾くまで」
★金城武の初恋の相手、ちょっとキレてる失恋娘を演じるのは74年台湾生まれのアイドル・スター、チャーリー・ヤン。恋愛の哀しみがいつしか妄想に発展し、夢と現実の狭間であてどない旅をする。“アイドル”のイメージを脱ぎ捨てた彼女は、瑞々しいまでに新鮮。
金髪の女:カレン・モク
「いつか街であったら、私のこと覚えていてくれる?」
★殺し屋がマクドナルドで出会う金髪の女を演じるのがカレン・モク。嵐のような感情の起伏の奥にある寂しさと切なさが、観る者の胸を打つ。ロンドン大学とイタリアのカレッジに学び、5か国語を操る才媛。本作でウォン・カーウァイ映画のセンシビリティを見事に体現して注目を浴びた。
監督+脚本+製作総指揮:ウォン・カーワイ
製作:チャン・イーチェン
製作主任:ジャッキー・パン
撮影:クリストファー・ドイル
美術:ウイリアム・チョン
キャスト:レオン・ライ/ミシェル・リー/金城武/チャーリー・ヤン/カレン・モク
1995年/香港/カラー(パートモノクロ)/ヴィスタ/96分
字幕:岡田壮平
提供:プレノンアッシュ/テレビ東京
配給:プレノンアッシュ