ラブ・セレナーデ
Love Serenade
恋したDJは…魚でした。
1997年3月8日-1997年4月11日
カンヌが熱狂!栄光の[カメラドール]受賞!
1996年5月、カンヌ国際映画祭で一大センセーションを巻き起こした映画があった。あの名作『ピアノ・レッスン』で世界を席巻したジェーン・チャップマンが自ら製作を名乗り出た『ラブ・セレナーデ』である。映画祭に登場するまでは全く無名だった女性監督シャーリー・バレットは一夜にして各国の映画人にその名をとどろかせ、見事カメラドール[最優秀新人監督賞]を受賞。かつてジム・ジャームッシュ(『ストレンジャー・ザン・パラダイス』’84)、ジャコ・ヴァン・ドルマル(『トト・ザ・ヒーロー』’91)、トラン・アン・ユン(『青いパパイヤの香り』’93)など、たくさんの実力派監督がその名誉を受けたこの賞から、今またトビキリの傑作が誕生したのである。
純粋で不器用な姉妹のモーレツな“恋愛バトル”!
オーストラリアの田舎町サンレイに住むディミティとヴィッキー・アンの姉妹。平凡でシケた毎日を過ごす二人の前に一人の男が登場する。都会のナウな雰囲気を身にまとったDJケン・シェリー……ケチな人生哲学を甘いボイスで語り、ディープなソウル・ミュージックで乙女心をかき乱す罪作りな男。彼のあやしげな魅力に姉妹の“恋愛したい熱”は一気にフィーバー!彼をめぐるモーレツな“恋のバトル”が今、始まろうとしている。
ついに登場!「女の子映画」の決定版!
シニカルでファンタジックでオフビートなコメディ、お話を引っ張っていくのはヒロイン、ディミティである。ヒップでバナルなファッションに身を包み、恋には臆病で不器用な女の子。魚のように純粋で世の中のモラルや世間体などおかまいなし。そんな彼女がただただ自分の内なる声に従って真っすぐに突き進む姿はなぜかすがすがしく、岡崎京子のコミックスを思わせるちょっとシュールな会話と物語は、ズレているのに心から納得してしまう。『ラブ・セレナーデ』は皆が待ち望んでいた究極の「女の子映画」なのだ。
ハートに響く’70年代フリー・ソウル!
そして最高にイカシテルのが音楽。低音ボイスがセクシーなバリー・ホワイトやダンス・ミュージックの革命といわれたヴァン・マッコイの「ハッスル」、フィラデルフィア・ソウルのスーパー・スター、ビリー・ポールからバート・バカラックの名曲「愛を求めて」を唄うディオンヌ・ワ―ウィックまで、’70年代フリー・ソウルのオン・パレード。あなたの恋を成功させるには、やっぱり「ラブ・セレナーデ」。勇気を出して、幸せをつかみましょう!
監督+脚本:シャーリー・バレット
製作:ジェーン・チャップマン
撮影:マンディ・ウォーカー
美術:スティーブン・ジョーンズ・エヴェンス
衣装:アンナ・ボーゲージ
編集:デニース・ハラッジス
キャスト:ミランダ・オットー/レベッカ・フリス/ジョージ・シェブソフ/ジョン・アランスー/ジェシカ・ネピエル
1996年/オーストラリア/101分/カラー/シネマスコープ/ドルビーステレオ
字幕:石田泰子
提供:セテラ/フジテレビジョン
配給:セテラ