ハイロー・カントリー
THE HI-LO COUNTRY
魂を焦がして
1999年11月27日-2000年1月14日
第二次世界大戦後、ニューメキシコの空の下
男と女の胸を熱くする物語があった
ついに映画化された、巨匠サム・ペキンパの幻の企画
●男がいて、女がいて、愛がある
第二次大戦後のニューメキシコ。青年ピートは戦地から荒漠とした牧場ハイロー・カントリーへ戻ってくた。しかし、大半の牧場が戦争で成り上がったジム・エドに占領されていた。尊敬する友人ビッグ・ボーイはまだ帰郷していず、彼の弟リトル・ボーイはジム・エドの手下となっていた。ピートはフェスティバルに行き、ジム・エドの手下の妻で魅惑的な女性モナに出会う。恋人ジョセファに愛を囁きながらもモナに惹かれていくピート。そんな時、ビッグ・ボーイが帰ってきた。
ピートとビッグ・ボーイは隣接する牧場を所有するフーヴァと組み、ジム・エドに対向する。ある夜、ビッグ・ボーイがピートに恋人を紹介すると言う。月の光に照らし出されたその恋人はモナだった・・・。
●失われていくものに対するオマージュ
牛はカウボーイが移動させるのではなくトラックで運搬、牧場は会計士が収支を計算し経営する。ピートとビッグ・ボーイはそうした時代に帰ってきた。しかし、彼らは変わらなかった。男の中の男、気概を忘れていないカウボーイのまま。そんなピート、ビッグ・ボーイと仲間たちは、ジム・エド=時の流れ に対して敢然と立ち向かう。本作品には失われていくものに対するオマージュが、脈々と流れている。
●誰にも伝えられない想いがある
ビッグ・ボーイ、リトル・ボーイ、ピート。男同士の友情から昇華した深い愛情、憧憬と尊厳、超えられない存在への愛憎。時代が移る狭間で、自身の決着を着けなければならなくなる3人。一方、愛情のベクトルが飛び交うビッグ・ボーイ、モナ、ピート、ジョセファ。美しい恋人ジョセファがいるにも拘わらずモナに傾くピートの心。しかもモナは尊敬するビッグ・ボーイの恋人。そして長い時期を堪え忍びビッグ・ボーイとの愛をつかんだモナ。複雑に絡み合い、形成されていくそれぞれの愛情。運命の流れの中で、男と女の熱い思いは大きな分岐点を迎えていく。
監督:スティーヴン・フリアーズ
原作:マックス・エヴァンズ
脚本:ウォロン・グリーン
撮影:オリヴァー・ステイプルトン
音楽:カーター・バーウェル
製作:ティム・ビーヴァン&エリック・フェルナー/マーティン・スコセッシ&バーバラ・デ・フィーナ
出演:ウディ・ハレルスン/ビリー・クラダップ/パトリシア・アークエット/コール・ハウザー/ペネロペ・クルス/サム・エリオット
1998年/アメリカ//カラー/114分/スコープ・サイズ/ドルビーSRD/SDDS
字幕:岡田壮平
提供:アスミック・エース エンタテインメント/テレビ東京/WOWOW/角川書店
配給:アスミック