フェリシアの旅
FELICIA’S JOURNEY
息を呑むほど美しいサスペンス
2000年3月18日-2000年4月21日
『エキゾチカ』『スウィート・ヒアアフター』、
心の癒しをテーマにしたアトム・エゴヤン作品の3部作完結編!
●ベス、エルシー、そしてフェリシア・・・みんな旅に出て迷子になっていた。
生まれて始めて自分を美しいといってくれた青年を愛した17歳の少女フェリシア。彼女は住所も電話番号も告げずに去ってしまった恋人を捜す為にフェリーに乗ってアイルランド海を渡ってバーミンガムにやってくる。手にはナップザックしか持っていない。フェリシアは芝刈機工場で働くという恋人ジョニーへの想いだけをたよりに。それは余りに無知で無謀な旅の始まりだった。
●切り裂きジャックとくまのプーさんがミックスしたような男とは・・・。
見知らぬ土地で途方に暮れる彼女に親切に声をかけたのが、大きな邸で古いテレビの料理番組に従って、ラムの王冠型ローストを料理する中年の独身男、ヒルディッチだった。太って気のよさそうな彼は誰にも知られた事のない秘密の顔があった。
●過去・現在・未来を行き来する見事なストーリー
男はバックミラーに映る少女を擬視していた。やがて彼は少女を“アイルランドの瞳”と名づけた。そして、一度も愛されたことのない男は、自分を救ってくれる少女を長い間待っいた・・・。何度も偶然を装ってフェリシアに接近するヒルディッチ。彼は愛する者を征服したいという本能を長い間密かに暖め、実行していた。物語は静かに、だが確実にヒルディッチの正体を明かしていく。
●エゴヤン監督は、ウィリアム・トレヴァーの原作に童話“美女と野獣”の変形を観たと語った。
孤独な野獣と無垢な少女。この野獣を救うただひとつの方法は美女の愛。エゴヤン監督は主人公たちに“苦悩は洗い流され、癒しが訪れる”と語らせ、魔法から解かれた野獣のように、観客にとっても心安らかな結末を脚色した。
監督+脚本:アトム・エゴヤン
原作:ウイリアム・トレヴァー
ボブ・ホスキンス/エレーン・キャシディ/アルシネ・カーンジャン
1999年/イギリス・カナダ合作/カラー/スコープ/ドルビーSRD/116分
提供:日本ヘラルド映画/ポニーキャニオン
配給:日本ヘラルド映画