アラキメンタリ
ARAKIMENTARI
だれも見たことのない裸のアラーキー
2005年3月5日-2005年5月27日 ライズエックス
涙と笑いのドキュメンタリー映画 誕生!
鬼才アラーキー、初のドキュメンタリー映画が誕生した!
ビヨーク、北野武、森山大道、など豪華ゲストの顔ぶれもさることながら、名作の数々だけでも一見の価値アリ。撮影現場で、夜の東京で、Hなおじさん、愛妻家とさまざまな顔をみせる。その素顔に迫る監督はアメリカ人のアラーキーマニア。見終わった頃には、誰もがアラーキーファンになってしまう。
エロス、東京、亡き妻陽子、検閲との戦い、さっちん、など荒木ワールドを語るには欠かせないトピックを全て盛り込んだ笑いあり、涙アリの70分。サウンドトラックはDJクラッシュが担当したPOPなドキュメンタリー。2004年スラムダンス映画祭ドキュメンタリー・コンペティション
監督からの手紙
私が初めて荒木経惟の写真を知ったのは5年前のことだった。以来、私の好奇心はつのる一方だった。荒木の被写体の題材はヌードから東京の都市生活、肖像画、生け花までを疾走する。そして、写真を撮る以外のことをする時間があるのだろうかと思うほどびっくりするような分量がある。彼の仕事はアート界で高く評価され、世界中で展覧会が行われている。さらに彼のパーソナリティはほとんど彼の仕事とおなじくらいよく知られており、東京のセックス・アンダーワールドに君臨する不敵な天才であると多くの人に思われている。このことが私を魅了した点だ。私はこの男とその彼を刺激する環境における彼の考え方を捉え、理解したいと思った。
私たちはこの目的を正確に追求するために2003年の7月から8月にかけて東京に一ヶ月滞在した。そして努力の甲斐あって、たぐいまれなる幸運にも恵まれた。一体全体どういうことかと思うが、多分ありあまる熱意はあるが、極小人数のスタッフ編成ゆえか、あるいはこのようなプロジェクトを提案する初めてのアメリカ人であったという幸運もあってか、荒木は誰も予想しえなかった方法で私たちに胸襟を開いてくれた。彼は私たちのためだけにフォト・セッションをやってくれた。また、せいぜい数十人しか見たことのない初期の作品を見せてくれ、それを初めて記録することを許してくれた。夜になると、荒木は私たちを飲みに連れ出し、疲れ果てるまでカラオケに興じた。彼は私たちを自分の翼に下にとりこんで、自分の世界に導いた。その結果、私たちが集めた映像や素材は信憑性があり、しかも親密なものとなった。
荒木との即興のフッテージの他に、私たちは自分たちの主題をより理解し、形どるために、縦横無尽に走り回る列車やぎらぎらと輝くネオンに彩られるダイナミックで活力のある東京を捉えることに時間を割いた。私たちはまた、荒木とは何者であるかという幅広い意見を得るために、日本一の有名人である北野武、国際的に著名な写真家森山大道をはじめとして、数多くのモデル、協力者、友人たちの啓発的なインタビューも映像に収めた。さらに、私たちはビョーク、リチャード・カーン、神蔵美子などにもインタビューした。そして、この作品をフィーチャーするのはDJクラッシュによるオリジナル楽曲だ。
一ヶ月を東京で過ごし、編集室で何ヶ月も過ごした結果、私たちの試みは成功した。最初にこの冒険を始めるにあたって抱いていた数多くの疑問に答えをみつけることができたからだ。
『アラキメンタリ』の観客が、猪突猛進していったこの魅力的なア-ティストの人生の熱気をいくらかでも感じてくだされば幸いです。
2004年秋
トラヴィス・クロ-ゼ
監督+撮影:トラヴィス・クローゼ
音楽:DJクラッシュ
キャスト:荒木経惟/北野武/ビョーク/森山大道
2004年/アメリカ映画/1時間15分
協力:ジェネオン・エンタテインメント/ライズエックス
宣伝:エレファント・ピクチャー
配給:エレファント・ピクチャー