バーダー・マインホフ 理想の果てに
THE BAADER MEINHOF:COMPLEX
世界は変えられると信じていた─。
2009年7月25日-2009年9月18日
★第81回アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート
★第66回ゴールデン・グローブ賞 外国語映画賞ノミネート
★2009年英国アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート
70年代ヨーロッパ全土を震撼させた
ドイツ赤軍〈バーダー・マインホフ〉グループ、その衝撃の実話。
世界が戦慄した壮烈な戦いのクロニクル。ドイツ現代史最大のタブー、遂に解禁!
◆若者たちの理想が行き着いた果ては、勝利か、虚無か―。
1967年西ドイツ。若き女性ジャーナリストのウルリケ・マインホフは、ベルリンでの反米デモ活動取材中、ひとりの学生が警官に射殺されるという国家権力の暴力的弾圧を目撃する。時を同じくしてアンドレアス・バーダーとグドルン・エンスリンというカップルが、ベトナム戦争に抗議するため、デパートに放火し逮捕された。マインホフは身をもって正義を追及する2人の行動に心打たれ、報道だけでは社会変革は不可能なのか、という想いを募らせていく。逮捕されたバーダーを脱走させる手助けをしてしまったマインホフは、これまでの人生すべてを捨て去って、バーダー、エンスリンと共に〈バーダー・マインホフ〉グループ、後のドイツ赤軍(RAF)を立ち上げる。しかし、当初思い描いた理想に反し、組織拡大、方針変更を繰り返すグループは、銀行強盗、爆破、誘拐、要人暗殺、ハイジャック、とありとあらゆる重犯罪に手を染めていく―。次第に人間らしさを喪失していく若者たちがたどった運命とは・・・。
◆70年代ドイツ赤軍の闘争史は、今なお矛盾に満ちた現代社会を激しく、撃つ!
同じ時代、日本中を騒然とさせた「連合赤軍」メンバーたちと同様、理想に燃えたドイツの若者たちは、何故テロリズムに走らざるを得なかったのか―?『バーダー・マインホフ 理想の果てに』は、ナチズム同様ドイツではタブーとされていた、ドイツ赤軍10年間の闘争史を熱く、そして迫真のリアリズムで描破した衝撃の問題作だ。ドイツ本国での記録的大ヒット、『おくりびと』と共にノミネートされたアカデミー賞外国語映画賞を始め、世界各映画賞で絶賛されたこの映画は、ドイツ映画史上空前のスケールで制作された歴史的超大作であり、今なお繰り返されている世界紛争、テロリズムの悲劇、そして政治腐敗、格差社会と雇用不安という現在の世界/日本情勢の諸問題をも浮き彫りにする、現代人必見のドラマである。見終わったあなたは、国家と人間一人一人の関わりについて、一体何を思うだろうか―。
監督:ウリ・エデル
製作+脚本:ベルント・アイヒンガー
原作:シュテファン・アウスト
エンディング挿入歌:「風に吹かれて」byボブ・ディラン
キャスト:マルティナ・ゲデック/モーリッツ・ブライプトロイ
/ヨハンナ・ヴォカレク/ブルーノ・ガンツ
2008/ドイツ・フランス・チェコ合作/カラー/ヴィスタサイズ/SRD/2時間30分
字幕監修:高橋英寿
R-15
協力:ドイツ文化センター/ハピネット
配給:ムービーアイ