誰がため
Flammen og Citronen
ただ、“生きる”ためなら降伏を、
だが、“存在する”ためには戦いを―
2009年12月19日-2010年1月29日
★2008年度デンマーク・アカデミー賞5部門受賞
1944年、ナチス・ドイツ占領下のデンマーク
過酷な運命に翻弄されながらも、ナチスに凛然と立ち向かった
フラメンとシトロン 65年の時を経て、今明かされる、哀切なる実話
だが、俺たちは確かに“存在”した―
1944年、ナチス・ドイツ占領下のデンマーク。誰もが恐怖に身をすくめていた時代、ナチスに凛然と立ち向かったフラメンとシトロン。なぜ彼らは戦うことを選んだのか。純粋すぎるがゆえ、使命感に燃え愛に翻弄されながらも戦うことしか 選べなかったフラメンと、人を殺めることに抵抗をおぼえながらも、守るべき者のため、戦うことを選んだシトロン。正義、友情、愛、そして裏切り―取り巻く全てに翻弄されながらも信念を貫き、最期まで凛とした彼らの姿が切なく胸を打つ、知られざる真実の物語。
2008年度デンマーク・アカデミー賞5部門受賞!!
デンマーク史上最大級の製作費をかけ、実在した2人のレジスタンスの生き様を、
壮大なスケールで描き、国民の8分の1を動員した驚異的大ヒット作!!
デンマークの王国公文書館が当時の資料を公開せず、語ることの許されなかったタブーとされる史実を、65年経った今、目撃証言に基づきついに映画化。儚い運命を辿る実在のレジスタンス2人組、フラメン役には『天使と悪魔』で国際的にも一躍脚光を浴びたデンマークの若手No.1俳優トゥーレ・リントハート。シトロン役には『007/カジノ・ロワイヤル』のボンドと敵対するル・シッフル役が記憶に新しい、デンマークが誇る国際派俳優マッツ・ミケルセン。彼らの気迫に満ちた演技が歴史上の人物を現代に鮮烈かつ魅力的に蘇らせた。他、『ワルキューレ』のクリスチャン・ベルケル、『ミュンヘン』のハンス・ツィッシュラーなど豪華名優陣が脇を固める。真実のみがもつ圧倒的な説得力で観る者の心を揺さぶり、本国で2008年度動員数第1位を記録、世界各国で公開され成功をおさめた。
STORY
第二次世界大戦末期、打倒ナチスを掲げる地下抵抗組織〈ホルガ・ダンスケ〉の一員であるコードネーム、フラメン〈炎)とシトロン〈レモン〉の任務は、ゲシュタポとナチに寝返った売国奴の暗殺であった。 確固たる信念のもと任務をこなしていく2人だが、ある標的と対峙した時、“何かがおかしい”と初めて暗殺をためらってしまう。更に、フラメンの恋人であるケティへスパイ容疑がかかり暗殺命令がくだったことで、組織に対する疑念は急速に膨らんでゆく―
組織は、ケティは、本当に信じることができるのか? 誰が敵で誰が味方か、疑心暗鬼に苛まれ苦しむ中、フラメンとシトロンは危険な立場に追い詰められていくことを感じ始める。自分たちがしていることは正義なのか? 何のために戦っているのか?
そして己の果てを悟った2人がそれぞれ選択した驚愕の結末とは・・・。
【デンマークにおける抵抗運動】
1940年4月9日、デンマークはドイツ軍の占領下におかれる。占領当初は、「保護占領」の名のもとにデンマーク政府の存続が許され、その分、抵抗運動そのものが他のドイツに占領された諸国と比較してはっきりと目に見えるような展開に至るのが遅かった。しかし、1943年までには多くのデンマーク人が非合法新聞の発行から諜報活動・激しい破壊工作に至るまでの幅広い地下活動に参加するようになり、最終的には、ドイツ占領軍や国内のナチ組織に対して他国のいかなる抵抗運動にも劣らない大規模な破壊活動を展開した。43年8月、増加する破壊活動に対し、占領当局はデンマーク政府の統治権を剥奪。「対決」は決定的となり、破壊工作は激化し、ドイツと戦うというデンマークの原質を疑っていた連合国側もデンマークを同盟国とみなすようになる。1945年4月30日ヒトラー自殺、5月5日ドイツ軍降伏。終戦時、活動家の犠牲者数は850人を上回る人数となった。彼らは活動中、または逮捕され国内に収監中、そしてドイツの強制収容所の中で命を落としている。また、そのうちの102人がドイツ側の軍法会議にかけられたのち処刑された。
監督:オーレ・クリスチャン・マセン
脚本:ラース・K・アナセン/オーレ・クリスチャン・マセン
制作:ラース・ブレード・ラーベク
音楽:ハンス・メーラー
出演:トゥーレ・リントハート/マッツ・ミケルセン/クリスチャン・ベルケル
2008年/デンマーク+チェコ+ドイツ/デンマーク語+ドイツ語/カラー/136分
/シネマスコープ/ドルビー・デジタル
字幕翻訳:株式会社フェルヴァント
PG12
後援:デンマーク大使館
宣伝:アルシネテラン
配給:アルシネテラン