スイートリトルライズ
SWEET LITTLE LIES
人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに。
2010年3月13日-2010年4月9日
瑠璃子は聡と結婚して3年になる。
決して不幸ではない、でも時々感じるどうしようもない淋しさ。
それぞれ別の相手と恋を始める2人・・・。
秘密と嘘、愛と孤独。美しく切ない大人のラブストーリー。
「恋をしているの。本当は夫だけを愛していたいのに。」
人気テディベア作家の瑠璃子は聡と結婚して3年になる。誰からみても理想の夫婦だが、2人はすれ違う心をどう埋めたらいいのかわからない。決して不幸ではない、けれど、時々感じるどうしようもない淋しさ。ある日、瑠璃子は自分のベアを欲しがる青年・春夫に出会う。自分の恋人のために、非売品のベア“ナナ”を譲ってほしいと臆せずに願う彼の実直さに心をうたれ、思わずナナを譲ってしまう瑠璃子。その後、偶然再会した2人は、あっという間に恋に落ちてゆく…。聡もまた、自分に好意を寄せる後輩・しほと再会し、積極的にアプローチしてくる彼女に次第に惹かれていく。それぞれ別の相手と恋を始める2人。ただ真摯に、貪欲に恋をする瑠璃子と聡。2人の間には、甘い嘘が静かに積み重なってゆく・・・。
「人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに。」
◆中谷美紀 × 大森南朋
主題歌:スガ シカオ 「雨あがりの朝に」
原作は人気作家・江國香織の同名小説。江國作品に共通する透明感、優雅さに加え、深遠な孤独とわずかの死の匂いが散りばめられた恋愛小説、待望の映画化です。人気テディベア作家・瑠璃子に中谷美紀、瑠璃子に寡黙に寄り添い続ける夫・聡に大森南朋。日本映画界を魅了し続ける2人の初共演が実現しました。聡を想い続ける後輩・しほに池脇千鶴、瑠璃子の恋の相手・春夫には、ベジャール・バレエ・ローザンヌなどで活躍した元バレエダンサーの小林十市。そして、大島優子、安藤サクラ、黒川芽以、風見章子ら実力派キャストが脇を固めています。監督は『ストロベリーショートケイクス』で女性の繊細な心情とリアルな日常を優しく映し出した映画作家、矢崎仁司。嘘と優しさが共存する夫婦の孤独と絆を深い映像美で描き出します。映画のラストを締めくくる主題歌はスガ シカオ。本作を見て書き下ろした「雨あがりの朝に」は、いつまでも映画の余韻に浸れる名曲となりました。
「大切なのは、日々を一緒に生きるっていうことだと思うの」
一緒に眠って、一緒に起きて、どこかにでかけてもまた一緒に帰る場所。そこには甘く小さな嘘がある。
◆原作:江國香織×監督:矢崎仁司
一見、フワフワとした柔らかい毛布にくるまれているかのような江國香織の世界観。でもその奥には、ハッとするほど深遠な孤独と狂気、死の匂いが潜んでいます。そんな(ある意味)ダークサイドこそが、実は江國ワールドの最大の魅力であり、矢崎監督作品にも通じる点。
夫婦であることの中で自分らしく生きようとする瑠璃子。矢崎監督は、彼女のモラルを超えることを辞さない愛の覚悟と根元に抱える孤独を映し出し、本作を原作とは別の形で見事に昇華させました。また、江國香織の紡ぎだすセリフが、そのままの形で映画の中でも多く使われています。この美しいセリフの数々は、誰かを愛したことがある人なら必ず心に響くことでしょう。秘密と嘘、愛と孤独。美しく切ない、新しい恋愛映画の傑作が誕生しました。
書いたことではなく書きたかったことを、 視覚化されて愕然とした、
というのが正直なところです。
一体どうしてこんなことができたのかわかりません。
小さな、美しい映画。 ─江國香織
原作:江國香織(幻冬舎文庫)
監督:矢崎仁司
脚本:狗飼恭子
製作:GLORY GROUP+ブロードメディア・スタジオ+日音+ポニーキャニオン+ハリウッドチャンネル
製作プロダクション:グローリープロダクション
主題歌:スガ シカオ 「雨あがりの朝に」
((Ariola Japan/AUGUSTA RECORDS)
出演:中谷美紀/大森南朋/池脇千鶴/小林十市/大島優子/安藤サクラ/黒川芽以/風見章子
2009年/日本/カラー/117分/ヴィスタサイズ/DTS
助成:文化芸術振興費補助金
宣伝:ブロードメディア・スタジオ
宣伝協力:Lem
配給:ブロードメディア・スタジオ