ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ
Diana Vreeland: The Eye Has to Travel
攻撃する、エレガンス。
★第68回ヴェネチア国際映画祭正式出品作品
★第47回シカゴ国際映画祭 ドキュメンタリー部門受賞
「ヴォーグ」編集長アナ・ウィンター以前、
20世紀ファッション界の発端は、いつも彼女だった。
ローレン・ハットンの才能を見抜き、“ミニの女王”ツィギーをロンドンからNYへ呼びブレイクさせ、
大女優となったローレン・バコールを無名時代に登用、元祖個性派スーパーモデルペネロペ・トゥリーを花開かせ、
シンガーとして大ブレイクしたシェールを見出し、バーブラ・ストライサンドの長い鼻を褒めてスターにし、
全く無名だったミック・ジャガーをいち早く誌面に取り上げ、 モデルのヌードを女性誌で初めて掲載し、
アンディ・ウォーホールのファクトリー・ガールイーディ・セジウィックを時代のアイコンに進化させ、
20世紀を代表する写真家リチャード・アヴェドンもデヴィッド・ベイリーもダイアナのもとで、その才能を開花させた。
懇意にしていたココ・シャネルの仮縫いモデルになり、王冠を賭けた恋として知られる
英国のエドワード8世とウォリス・シンプソンの恋の一夜にナイトガウンを用意し、あのマノロ・ブラニクに
「靴のデザインをしてみれば?」と提案し、ジャッキー・ケネディが夫の大統領就任式に着る服をアドバイスし、
オードリー・ヘプバーン主演の『パリの恋人』やウィリアム・クライン監督作『ポリー・マグー お前は誰だ?』で
登場した編集長のモデルに、ジャック・ニコルソンらセレブと共にマスコミにも登場し、
若きイヴ・サンローランやバレンシアガの初の個展を開き大成功を収めた。
オートクチュールからプレタポルテ、さらにミニスカートやビキニ、モードとしてのブルージーンズ・・・
現在につながる 20世紀ファッションの‘はじまり’ の中心には、いつも彼女がいた。
黒タイツにフラット・シューズを合わせたのはダイアナが初めて。ネイルはいつも 完璧に塗られた赤。
「スタイルこそすべて」と言い切るこの伝説のファッショニスタの創造とエレガンスの秘密とは─?
50年にわたりファッション界に君臨したダイアナ・ヴリーランド。
その伝説の生涯と創造の秘密に迫るドキュメンタリー!
ファッション、アート、音楽─すべてのカルチャーが、ダイナミックかつ刺激的に変化し続けた20世紀において、
華麗なるファッション界の中心に50年間にわたって君臨したダイアナ・ヴリーランド。
「ハーパース・バザー」のカリスマ・エディターとして1937年から25年間に亘って革新的な誌面を創り続け、
1962年にライバル誌である「ヴォーグ」の編集長に就任、輝く才能を次々と世に送り出した。
晩年、メトロポリタン美術館衣装研究所の顧問に就任してからも、いくつもの衝撃的な衣装展を成功させた。
そんな華やかな経歴だけでは語りきれないこの類稀なる女性の生涯と、創造の秘密に迫る本作を監督したのは、
ダイアナの孫と結婚したリサ・ヴリーランド。
ダイアナ本人が“地獄の庭”と呼ぶ真っ赤なリビングルームで自伝出版のために受けたインタビューをもとに、
貴重なアーカイブとセレブリティや親族へのインタビューを丹念に整理し、緻密で親密なドキュメンタリーを完成させた。今見てもなお、新鮮で刺激的なダイアナの業績。 そして、心の扉を開き想像力とファンタジーの力を信じて
夢を見続けたひとりの女性の生涯は、夢を見ることが困難なこの時代に、新たな発見と冒険に飛び立つために
私たちに遺された強く大きな翼なのだ─。
監督:リサ・インモルディーノ・ヴリーランド
出演:ダイアナ・ヴリーランド 他
2011年/アメリカ映画/カラー/ビスタ/5.1ch/86分
字幕:石田泰子
提供:シネマライズ
共同配給:シネマライズ+ギャガ